船の錨
海苔が終わって約60年、蓬莱丸の錨と思われるものが今でも家にあります。
かなり錆が酷いです。
当時の海苔文化の物は文化財に指定されているため、資料館に寄贈するか悩んでいますが
家に現存する数少ない海苔時代の物のため
家に置いておくことにしています。
昔の物で、地域に寄贈したもので知っているのは大森第四小学校の餅つきに使用する臼だけです。
海苔の道具も寄贈したと聞いたような気がしましたが、事実確認ができずに叔父から聞いた話だと「海苔が終わったら毎日のように燃やしていたよ」と耳にしたときはがっかりしたものです。
海苔漁が出来なくなったとなれば無用の長物のためどんどん処分される海苔養殖の道具たち。
このままでは当時の文化の記録がなくなってしまうと危惧したのは大森第一小学校の教諭であった田口久雄先生。
この方の運動のお陰で、今でもいくつもの資料が残されています。
このように先人の苦労・生活・姿という歴史を残していくことを大事に思っている人がいるからこそ、文化財というものは残っているのですね。
昔からあるものを捨てるのは簡単、保存していくべきものを見極めて残していくというのも子孫にとって大切な事かもしれませんね。